毒親物語

休職
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「スタンド・バイ・ミー」っていう映画をご存じの方も多いと思う。1986年の作品で、多くの人が、名作だ✨って言ってるし、僕も本当にそう思う❤

スタンド・バイ・ミーが放映されたとき、僕は小学生。ちょうど、あの主人公たちと同世代でもあり、そして彼らと同じように、友達と一緒に秘密基地を作り、冒険に出かけて、キャンプをして・・・そんな彼らの行動に共感して、わくわくしながら、何度も何度も見たのだけど・・・

僕の父親が、スタンド・バイ・ミーのあのテーマ曲、その名も「Stand by me」を聴いて、途中に入る「シャッ!」ていうあの効果音を・・・

「サロンパスを勢いよく剥がしたときの音みたいだな」

って言って。

マイダディ、なんてこと言うんだ💢

もうそれにしか聞こえなくなったじゃないか💢

しかも、タモリさんのあの深夜番組の「空耳アワー」で、冒頭の歌い出しを・・・

「便座無いっ!!」

こうして、美しき思い出はどんどん汚されていく・・・😭

えーと、なんだっけ💦

あ、その「スタンド・バイ・ミー」、少年時代に見ても面白かったけど、こうして無事おっさんになり、そして無事、精神疾患になったいま、改めて見てみると、また違った視点で見ることができる。そしてそれは、子供の頃ではわからなかった、「社会の闇」も見えて、登場人物の少年たちが、ちょっとかわいそうになる。

あの作品は、こう言っちゃ身も蓋もないけど💦

「毒親物語」だと思う。

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「毒親物語」

あの映画の舞台は、オレゴン州にある、キャッスルロックと呼ばれる、小さな町。そこは、お世辞にも、豊かで平和とはいえない町だった。

住人はみな貧しく、治安は悪く、家庭環境は劣悪だった。そんな環境に住む四人の少年たち、クリス・テディ・バーン・ゴーディの、一泊二日の冒険のお話し。

仲良しの四人組はいつもの秘密基地に集まり、みんなで線路伝いに遠くの町へ行こうと計画し、出発する。その道中、バカ騒ぎしたり時にはケンカしたりの少年らしい旅だったが・・・

その4人組のリーダーは「クリス」

クリスは体も大きくて喧嘩も強いガキ大将。でも、誰よりも友達想いの、頼れる兄貴分的な存在だった。

しかしそのクリスの親はアル中で、素行の悪い兄がいた。

また、メガネのテディの父は粗暴で、いつもテディを虐待していた。ふとっちょバーンの家庭もひどく、兄は不良グループの一員だった。

そして、主人公の、やせっぽっちで陰キャの「ゴーディ」

唯一、まともに見えるのが、この「ゴーディ」の家庭。だけど、しかしここも、なかなかの毒親だった。ゴーディには、かつて一人の兄がいた。その兄は、勉強もスポーツも優秀で、みんなから慕われ、両親にとって、自慢の息子だった。両親は、いつでも兄を優先し、兄の話ばかりした。

しかし、その弟であるゴーディは、両親からいつも疎まれ、いつもろくに話も聞いてもらえず、目すらまともに合わせてくれない。まるで「あんたはいらない子だ」と、いつもそんなふうに言われてるようだった。

そして、両親が溺愛する兄は、不慮の事故で亡くなってしまう。自慢の息子が死んでしまってから、残された弟、ゴーディへの当たりは、よりひどくなる。。。

日々、そんな逃げられない、辛い環境に身を置いていたゴーディ少年は、いつも、死にたがっていた。

僕なんて、生まれてこなきゃよかった、って、ずっとそう思っていた

旅の道中の仲間たちとのバカ騒ぎも、まるで、そんな自分の心の傷を、見まいとしているかのような。

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そして、冒険の途中、夜がやってきて、4人はキャンプをすることに。昼間は忘れようとしていたそのゴーディの心の傷は、夜になると痛みだすのだった。

そしてその夜、ゴーディは悪夢を見る。その場面は、兄の葬式だった。兄の亡骸が入った棺が、ゆっくりとお墓に埋葬されるのを、じっと見つめていた・・・

そのとき、ゴーディの肩を叩く者が。

振り返ってみると、それは父親で、そして、ゴーディに向かって一言・・・

「お前が死ねばよかったのに。」

そこでゴーディは、「うわああ!!」と叫び声をあげて飛び起きる。それに気が付いた、ガキ大将でリーダーのクリスは、「大丈夫か!?」と、ゴーディを心配する。ゴーディは、堰を切ったように、クリスに、泣きながらその心の傷を、思いのたけをぶちまけた。クリスはその告白を、横でじっと聞いてあげていた。

そして、クリス。

クリスも、じつは、同じように心の傷を抱えていた。

ガキ大将クリスの父親は、アル中のはみ出し者で、クリスの兄は札付きのワルだ。クリスは何もしていないのに、世間からはいつも「あんな家の子供だから」と、白い目で見られる日々。

いちど、学校で窃盗事件があったとき、その濡れ衣を着せられたことがあった。クリスは、何度も無実を訴えたが、人々は「あんな家の子供だ、犯人はあいつに違いない」といい、誰一人、クリスを信じるものはいなかった。

クリスは、ゴーディにそんな告白をし、そして声をあげて泣いた。ゴーディも、そんなクリスの姿を見るのは初めてだった。昼間は、腕っぷしも強くて、頼れる友達だったけど、じつは、同じ心の傷を持つ者同士だったと知る。

その日の夜、クリスとゴーディは、お互いに励まし合った。そしてクリスはゴーディに「その才能を活かして、小説家になれよ」と提案し、ゴーディも、小説家を目指すと約束する。

そしてクリスは、ゴーディに「君は頭がいい、進学してみたら!」と薦められ、クリスも、そんな偏見にめげず、進学するよ、とゴーディに約束し、そして、「運命の夜」は終わる。

このときの、クリスとの運命の夜がなければ、ゴーディはきっと、自死していただろう。

だけど、同じ傷を持つ友達がいて、互いになぐさめあい、互いに励まし合い、互いに約束したからこそ、あんな毒環境でも、なんとか生き抜いてこれたのだと思う。あのシーン、思い出しただけでもう、目頭が熱くなる😭✨

…でこれ、僕たちがこうして繋がってるSNSと、よく似てるな、と思ってる。

彼らのように、同じ傷を持つ者どうし、寄り添い合って、励まし合って、懸命に生きている。それは、あの「運命の夜」のように。

僕は、このSNSでの繋がりがなければ、たぶんもう生きていなかっただろう、と本気で思っている。しかしこうして、同じ傷を持つ皆様と出会えたのもまた「運命の夜」なのだ。

僕は、せっかくこうして皆様と出会えたのだから、絶対に最悪のことだけはしない。これから先の人生、大したことはできないと思うけど、情けなくも、醜いながらも、懸命に生きていこうと思っています。

✨最後までお読みくださって、ありがとうございます!✨

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コメント

  1. ちょっぴ より:

    こんばんは☆

    いつもブログ読んでます ありがとうございます!(石の上に〜〜シリーズ!私の予想は、風が吹けば桶屋が世界の中心で、愛をさけぶ……とか?でしたが(笑)色々楽しみです😆)

    そして!
    スタンド・バイ・ミー!!
    取り上げてくださって、ありがとうです!わたくし、キング(原作者)大好きで、そう、あの映画は、そういう側面もありますよね〜〜

    かくひさんのブログをみて、また、映画をみて感じたことなどなどの記憶もよみがえりました〜

    ブログこれからも楽しみにしてます(が、無理なく、ぼちぼちで〜)

    • kakuhi-ts より:

      ちょっぴさん☆☆☆
      いつもお読みくださってありがとうございます✨コメント感謝ですよ~😍

      あ!!!風が吹けば桶屋がセカチュー!その発想はなかったわぁ🤣そして、細かいとこまでちゃんと見て下さって嬉しいです☆いつも、本編よりもあそこが一番苦労しますね🤣

      原作者キング、ちょっぴさんならもちろんご存じと思いますが、もともとホラー映画の人なんですよね、スタンド・バイ・ミーの原題も「THE BODY」、死体、という💀💦あと、キングの原作と映画版では、微妙に変えてたり、あえて伏せてたりするところもあるそうです。スタンド・バイ・ミーは、ホラーでなく少年物語ですからね!

      ちょっぴさん!!!
      いつもありがとうございます☆感謝してます♫

  2. ルパンの恋人 より:

    こんばんは!
    スタンドバイミーってこんなディープな内容だったんだ?!と観たはずなのに全然覚えてない自分にビックリです😂
    今度ゆっくり観てみようと思います✨
    現実ではなかなか話せない事も多いので、ブログの繋がりは本当にありがたいですよね🤗✨

    • kakuhi-ts より:

      ルパンの恋人さん😆✨お読みくださって、ありがとうございます!コメント嬉しいです☆

      ほんと、少年時代に見たときは、無邪気にはしゃぐ主人公たちだけを見てたのですが、大人になってから見てみると、少年たちの悲しい背景なんかがはっきり描かれていて、なかなかディープで奥が深いんですねー。スタンド・バイ・ミーだけじゃなく、他の映画や歌も、いま見て、いま聞いてみるとまた違った発見があったりしますね。

      ブログの繋がりは、ほんと貴重なものですね☆現実では、こんな話絶対できないですからね💦

      ルパンの恋人さん☆
      いつもありがとうございます☆感謝してます♫

  3. 七星文 より:

    こんにちは😃

    『スタンド・バイ・ミー』
    思い出しました!

    もう、ん十年も昔に見た映画でした。
    かくひさんの解説を読んで
    『あの映画そんなに深かったのか〜😳』
    と。。。

    観た当時は私も経験が不足していて、そこまで考えることができなかったのでしょうね🥲

    もう十分オバさんになったので、また観たくなりました。
    紹介ありがとうございます♪

    ウィル・ウィトンと言えば、その後に出演したテレビドラマ『スタートレック』シリーズへの出演も私の記憶にしっかりこびり付いています😅

    じゃあ、またね〜👋

    • kakuhi-ts より:

      七星文さん☆☆☆☆☆☆☆いつもご覧くださって、ありがとうございます!コメント嬉しいですよ~😍

      僕も、初めて見たときは少年時代でした。まさにあの主人公と同年代で、あのときは純粋に、少年たちに起きる出来事に、一喜一憂しながら見てたのですが、こうして大人になってから見てみると、少年たちの周りを取り巻く、不幸な環境がはっきり描かれてるんですねー。

      じつは、そんなちょっとディープな一面もある作品で、奥が深いんですよね~!

      スタートレック☆よくご存じですねー!僕も調べながら書いてたのですが、ウィル・ウィールトン、出演されてたそうですね✨僕は全然知りませんでした😅

      七星文さん☆☆☆☆☆☆☆
      いつもご覧くださってありがとうございます♫