死にたいの種類

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「死にたいの種類」

以前、ある作家さんの記事を読んだ。その作家さんは、かつてうつ病を経験し、現在は回復して、執筆活動をされていて。やっぱり経験者だけあってすごく共感できるし、深い視点で捉えてて、すごいなぁ〜😲

その方のお話とは「死にたいの種類」について。

うつ病をはじめとする精神疾患の患者さんの多くが、その症状のひとつである「希死念慮」を経験されていると思う。

消えたくなる、死にたくなる気持ちだ。

しかし、よっぽどズ太い人を除いては、人間だれしも、過去に一度や二度は「死んでしまいたい」と思ったことも、あるのではないだろうか？？

もちろん僕だってある。

中学2年の、テニス部のとき。夏休みで3年の先輩たちは引退し、その後、僕がキャプテンを任されたのだけど、相変わらず1年と2年の対立は深まるばかりで、顧問からも、まとまりが悪い！なんて叱責される日々・・

しかも、キャプテンなんだから、試合で無様に負けるわけにはいかない、キャプテンの僕がなんとかしないと・・なんて、かくひ少年は思い悩み、徐々に、吃音がではじめる。

・・・それは、部活のときだけじゃない。学校にいるだけで、思うように言葉がでてこなくなり、無理に話そうとすると、つまる。どもる。国語の音読のときなんかもう、地獄だった💀

その時はもう、死んでしまいたいなんて思ってて。でも、僕はその時、死んでいない。そう、誰しも、一度や二度は、辛くて辛くて、死んでしまいたいなんて思ったけど、結局、乗り越えてみればなんともなかった、なんてことを経験したことがあるはずだ。

だから、うつ病患者さんが、その症状のせいで、死にたい…と口にすると、周りの方々は「自分もそんな時があったし、今は乗り越えている、だから大丈夫！」なんて思ったり、実際に口にしたりして。

もちろん、周囲の方々のそんな思いや、励ましを否定するわけじゃなくて💦そう言って下さるのも、その人の為を思ってこそだろう、

でも！

その作家さんは、かつての、死にたいを乗り越えたその経験と、うつ病患者さんの死にたい、を同列に考えるのは、危険な事だとおっしゃってて、

そのわけを読んで、すげー納得した😲！！

人間、過去に誰しも経験のある、死にたいっていう気持ちは「他の何かに代替できるもの」なんだ、って。

それは、死にたいんじゃなく、死にたい「ほど辛い」っていう意味だ。もし、すべて投げ出して、何も悩みのない状態になれるのなら、そっちがいい！という。

僕も、中学生のとき、そんなに大変なら他の奴にキャプテンやらせようか？とか、転校する？なんて言われたら、ホッとして死にたいなんて気持ちは、無くなっただろう。これこそまさに、他に代替できる悩み、替えのきく悩みなのである。

もちろん、その時、渦中にある人は、そりゃもう辛いなんてもんじゃないはずだ。その辛い気持ちを、軽く見ているのでは決してなくて、種類が違うんだ、って。

うつ病患者さんの死にたい気持ちは、他に代替できないものだ、って。要するに、死ぬってことに照準がピタリ合っている状態。

言われてみれば確かにそうで、僕の中学生時代は、キャプテンだというプレッシャーからくるもの、つまり、外部への状態反応であるのに対して、うつ病患者さんの場合は、内から湧き上がる気持ちだ。

そもそも、種類の違うものなので、自分の過去の経験から、安易に「大丈夫だよ！」と考えたり、言ったりするのは避けるべき、とあった。

うん。確かに、大丈夫！なんて言われて、でも症状が良くならなかったら「あの人は乗り越えてるんだ、みんなそんな風に乗り越えてるのに、自分はダメな人間だ・・・」とか思ってしまって、余計悪くするかも知れない。

よく、

「死んだ気になってやれば、

　何でもできるよ！！」

なんてのを聞いたりするのを見るけども、それうつ病患者さんが聞いたら、

「何でもできる！？ほんとですか！！

　じゃあ、死にます！」

なんて思ってしまうかもしれない。

繰り返しになるけども、周囲の方のそんな励ましは、良かれと思って、自分の事を大切に思っていてくれるからこそだ。そして、その気持ちがわかるから、余計辛いってのも、ほんとだ。

1日も早く、精神疾患の患者さんへの理解が深まることを、心より祈ってます✨

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